業務量とは!?適切な業務量の測り方

 2017.09.27  ビジネスプロセス改革推進室

業務改善における「平均化」とは、特定の従業員に偏った負担を均一にして、生産性を高めるために方法です。この平均化を行うためにはまず、業務の可視化を行って、全体としてどのように負担がかかっているかを測定する必要があります。

しかし、業務可視化によって全体の業務プロセスは把握したものの、実際にどれくらいの負担がかかっているか、という判断に困ったことはないでしょうか?

業務負担というのは、必ずしも多様な作業を行っている従業員に圧し掛かるものではありません。少ない作業でも、一つ一つの負担が重いこともあります。

そこで、「業務量」という概念を取り入れることが大切です。業務の種類に依存しない考え方で従業員の負担を知れば、どう平均化すればいいかが見えてきます。

今回はこの「業務量」について詳しく解説していきます。

「業務量」は測定が難しい…

「業務プロセスの可視化」というのは、組織全体あるいは特定の部署の業務の「流れ」を目に見えるようにする作業です。ビジネスパーソンなら「業務フロー図」を必ず目にしたことがあるかと思います。

一つの成果を生み出す業務がどこから始まり、どこで終わるのか。どんな作業があり、どの資料が必要で、どの部署を経由するのか。さらに、システムへの入力など、業務一つ一つの流れを全体として可視化します。

こうした「業務プロセスの可視化」は、そこまで難しい作業ではありません。業務改善プロジェクトに各部署の在籍者が参加していれば、割と簡単に組織全体の業務プロセスを可視化できます。

もちろん、簡単とはいってもそれなりの作業数や時間は必要になります。

一方、「業務量」の可視化は、業務プロセス可視化に比べてさらに難しい作業になります。なぜなら、「業務量」というのは同じ部署、同じ作業をしている従業員によっても異なるからです。

例えば営業部のAさんは現在1社との取引を進めていて、Bさんは2社との取引を進めています。この時点で、業務の種類は同じでもBさんはAさんの2倍の作業をしなくてはなりません。

これはあくまで一例で、実際は2倍3倍といった単純な数値では表せない場合がほとんどです。

つまり、業務プロセス可視化は誰が行おうと一定の答えしかなくても、「業務量」というのは従業員各人によって違うため、測定が難しいのです。

「業務量」の測定方法とは?

主な「業務量」の測定方法は4つあります。それぞれに一長一短あるので、その特長を合わせて紹介していきます。

実測法

実際の作業を観測する方法です。主に、製造業のライン作業の観測に使われることから、繰返しの多い業務などの測定に向いています。ただし、実測法では観測者が常にいるので、不自然な努力がなされる場合もあります。

これにより実際の「業務量」とは異なる結果が測定されることも多いので注意が必要です。

実績記入法

従業員に、各作業にかかった時間を記入してもらう方法です。この方法では「業務量」を測定する、という意味を正しく理解してもらうことで、信憑性のあるデータを集めることができます。

ただし、長時間の測定が必要であったり、業務内容を明確に定義しておかないと、「業務量」の範囲が曖昧になってしまいます。

推定比率法

実績記入ではなく、業務関係する従業員や責任者が1日の全体業務時間から逆算して、「業務量」を推定するという方法です。この方法のメリットは、短時間の少ない工数で測定を行えることです。

ただし、実績記入ではないので、従業員ごとに結果のバラつきがあったり、業務の精通者でないと正しく記入できないという注意点はあります。

合成法

多数の観測結果から、特定の業務にかかる「業務量」を予測し、平均値を出すための方法です。実際に観測を行わなくても「業務量」を推定できるというメリットがある反面、分析のためのルールやスキルが必要で、測定結果を出すためには多くの工数が必要です。

測定した「業務量」を、どう改善に繋げるか?

様々な方法によって「業務量」の測定が完了すれば、どくに負担がかかっているが明白になります。しかし、測定した結果をどのようにして改善を繋げていけばいいのか、この点に頭を抱えるケースも多いようです。

「業務量」の平均化という業務改善の観点から考えるなら、まず「なぜ業務負担が偏っているのか?」を明確にすることが先決です。例えば、現場教育が進んでいないがために、特定の業務が一人の従業員に集中してしまっている状況が考えらえます。

これは、ベテラン従業員の有する部署によくあることで、本来ならば業務をどんどん新人に任せていくところ、業務スピードを考えてベテラン従業員が遂行してしまうという原因が多いでしょう。

この場合の改善策としては、もちろん新人教育を徹底して、ベテラン従業員に集中している業務をどんどん他に任せることです。その結果、業務スピードが多少落ちたり、一時的に生産性が低下することが予測されます。

しかし最終的な結果から見れば、業務改善に成功し生産性が高まっていくでしょう。スキルの高いベテラン従業員はさらにコア業務に集中できるので、部署全体としての業務効率もアップします。

他には、そもそもの「業務量」を減らす、という改善策もあります。例えばAという業務で1日に必要な作業数が100とした場合、150やそれ以上の作業集を1日に実行していることも少なくありません。

先のトラブルを見越したとしても、100に対し150や200といった作業数は必要ないでしょう。このように「業務量」自体を減らすことで、業務改善に繋がるケースも多数あります。

「業務量」の測定で得た結果は、様々なパターンで業務改善に繋げることができます。その際は、「業務改善の方法と進め方で紹介している手順に従って、業務改善を進めてみてください。

業務プロセスの可視化に同じ規格を使いましょう

「業務量」の測定以前に、まず業務プロセスを可視化することが大切です。ただし、どんな方法でも可視化すればいい、というわけではありません。ここで重要なのが、関係者全員が同じ規格を使用して業務プロセスを可視化することです。

例えば世界標準でもあるBPMN(ビジネス・プロセス・マネジメント表記)は、統一された規格によって、様々な業務やシステムの流れを表記できます。同じ規格を使えば、関係者全員が同じように業務フロー図を理解できるので、誤解や認識のズレを防止できます。

業務プロセス可視化の方法はBPMN以外にもたくさんあり、目的によって使い分けることが大切です。

企業の業務改善を支援するBPMソリューションの「OpenText」は、様々な業種に適応できるBPMNに準拠し、簡単に業務プロセスを可視化できます。

まとめ

「業務量」の偏りは、生産性を低下させるだけでなく、特定の従業員の精神的負担も増やしてしまうため、組織全体にとってプラスになる面は一つもありません。偏った「業務量」を平均化して、業務改善につなげていきましょう。

業務改善実施の際は、業務プロセスの可視化、新しい業務プロセスの定義、改善実施後の監視まで行える、ビジネスプロセス管理ツールが役に立ちます。

また、業務プロセスの状態が把握できるビジネスプロセス「今どこ診断」も合わせてご利用ください。

BPECを用いた業務改善プロジェクトの進め方

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