「PDCAサイクルをまわす」という言葉は良く聞きます。
正に継続改善のことを指しているのだと思いますが、そのPDCAサイクルは本当に回っているのでしょうか?
「改善活動は常に継続的に行われていますよ」という言葉はほとんど聞いたことがありません。
ちなみに工場の生産現場、物流現場とかは別です。
このようなところは、継続的に改善活動が行われていると思います。
その話はよく耳にします。
継続改善が進んでいないのはホワイトカラーです。
業務改善が継続しない理由
継続しない理由その1
<継続以前に業務改善自体がうまくいかなかった>
改善活動が継続する云々の前に、そもそも改善活動自体が成功したのでしょうか?
多くの業務改善活動が定性課題解決の方向に行ってしまうので、改善効果がわからないまま自然に消滅してしまっていないでしょうか?
継続しない理由その2
<業務改善活動の負荷が高いから>
仮に業務改善活動が成功したとします。
でもその業務改善活動には多大な労力や期間やお金がかかり、「もう当分できない」という雰囲気になっているのかもしれません。
ある会社にもそのような例があって、数億円かけて大成功したみたなのですが、1年後には元の悪い状態に戻っていたなんていうこともあったみたいです。
継続しない理由その3
<改善されたかどうかわからない>
業務改善は定性的な課題を解決する方向に向かってしまいがちです。
それはヒアリングが弊害になっているからです。
ヒアリングの相手は定量的に語るでしょうか?
ほとんど定性課題ばかりです。
目標や結果が数値化されていなければ改善されたかどうかわかりません。
PDCAサイクルをまわす秘訣
PDCAサイクルの秘訣その1
<業務改善のノウハウを自ら身につける>
業務改善を行き当たりばったりでやったり、見よう見まねでやったりする会社が見受けられます。
よくある失敗が、業務を棚卸する際に全員に自分の業務を書き出してもらう調査です。
これがなぜ失敗するかと言うと、業務が定義されていないので、言葉がバラバラ、レベル感がバラバラなどでほぼ100%集計不可能になります。
実際の例として、20人くらいの部署で2,000業務くらいになっていました。
もちろんそのほとんどが重複業務なので、頑張ってエクセルの機能を駆使して名寄せしたのですが、最終的にはギブアップしました。
自ら業務改善のノウハウを身に着けることで、コンサル会社に依頼する費用も抑えられますし、それこそ自分たちで出来るので継続するのです。
PDCAサイクルの秘訣その2
<業務改善の負荷を軽減する>
継続しない理由に、業務改善の負荷が高いとありましたが、負荷を最低限にして実施することが必要です。
ヒアリングスケジュールを作って何度もヒアリングして、業務の可視化や業務課題の抽出を行うのが一般的な業務改善手法ですが、ヒアリングベースではなく、アンケート調査形式などを利用することで、業務改善活動の負荷は大幅に軽減されます。
またそのような改善手法も採用すべきです。
PDCAサイクルの秘訣その3
<各部門が主体で実施する>
業務改善活動はプロジェクトや専門部署主体で行われるのが一般的です。
それは始めるきっかけとしては必要なのですが、部門主体にしないと継続が難しいと言えます。
そこでQCサークル活動的に、各部署で課題抽出までを定例化して、目標設定と全体最適や改善施策の考案の旗振りをプロジェクトや専門部署でやるのが望ましい姿であり継続改善につながるのではないでしょうか。
その際には当然、目標の数値化は必須です。
数値化については以前のブログで記載しましたのでご覧ください。
まとめ
サイクルをまわすことの障害として、
- 業務改善活動自体が頓挫する
- 負荷が高かったり費用がかかったりする
- 目標値がわからない
ことを挙げました。
だから、
- 手法を身に着け、
- 負荷を極力軽減させ、
- 改善指標を設定してまわすしくみを作る
ことが必要です。
最も重要なのは役割です。
PLAN(目標設定) :経営者&プロジェクトチーム
DO(活動状況の提出) :各部門
CHECK(効果確認) :プロジェクトチーム
ACTION(課題設定/施策検討) :プロジェクトチーム&各部門
このようにすると効果的にPDCAサイクルを回すことができます。
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