業務改善成功事例のご紹介

 2017.08.10  ビジネスプロセス改革推進室

業務改善を実践する上で、成功事例を参考にすることはとても大切です。成功事例をまるごと真似てしまうのは逆効果になりますが、ある程度参考にすることは、最適な業務改善を推進する上で有効です。

そこで、今回はいくつかの業務改善成功事例を紹介します。自社に似た境遇の成功事例を見つけ、自社の業務改善取り組みの参考にしてください。

※今回紹介する業務改善成功事例は、日本能率協会コンサルティングに掲載されている成功事例を参考にしています。

事例1.株式会社ロイヤルホテル

改善のポイントと効果

「5S運動」の徹底により、作業スピード17%向上を実現

抱えていた課題

ホテルの宴会業務では、婚礼などを含め、顧客によるオーダーメイドが基本です。従業員は顧客に要望に合わせ、迅速かつ高品質なサービスを提供する必要があります。さらに繁閑の差も激しく、業務の無駄が発生したり、一定の品質が提供できないといった問題が生じます。

具体的な取り組み

業務の無駄排除、品質の一定化という課題に対して、同ホテルが取り組んだ活動は「5S運動」の徹底です。「5S運動」とは、製造業の管理現場で当たり前に使われている「整理整頓」の概念です。ちなみに5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」から構成されています。 

  • 整理:必要なものと不要なものを区別して、不要なものを捨てる
  • 整頓:必要なもの使いやすいよう保管場所・方法を考える
  • 清掃:日常的(定期的)に清掃をする仕組みを作る
  • 清潔:3S(整理・整頓・清掃)した状態を維持する
  • しつけ:決められたルールや習慣を守る

同ホテルではこうした「5S運動」の対象となるモノや場所の決定から始めています。まずは写真やビデオに残すことで現状分析を行い、改善効果の高いモノや場所を特定しています。こうした現状分析は業務改善を行う上でのマップのようなもので、全体を見渡しながら改善箇所を特定できるので、非常に大切です。

このように「5S運動」の対象となるモノや場所の決定から始め、順次「5S運動」を展開していくことで、業務改善を成功させました。

業務改善の効果

この結果、同ホテルでは従業員の作業スピード17%向上と、効率化が習慣付いたなどの効果を得ることができました。同ホテルが業務改善を成功させたポイントは、やはり現状分析を怠らなかったことでしょう。業務プロセスの改善に取り組む際は、BPMN(ビジネス・プロセス・モデリング表記)などを活用し、現状分析を行いましょう。

事例URL:「改善実践事例【株式会社ロイヤルホテル】

事例2.株式会社レディ薬局

改善のポイントと効果

作業計画を立案し、人件費削減を実現

抱えていた課題

中央の大型チェーンが地方に展開する中、地方企業が生き残るためには、業務効率アップを狙いコスト削減やサービス品質向上を実現する必要があります。しかし、同社では従業員の間で「現状が普通」という認識が浸透しており、現状に危機感を抱いていないことを問題視していました。そこで、「現状が普通」という考えを捨てさせ、問題意識を持たせることが急務となっていました。

具体的な取り組み

同社がまず始めたのは、店舗作業でボリュームの多い業務の特定です。つまり、現状分析を行うことで、改善対象となる業務を決定します。その結果、「荷受→品出し→補充」と「レジ作業」という

2つの業務に的を絞りました。

具体的に行った取り組みの内容は、次の通りです。

  1. 2つの業務に要する時間を測定
  2. 測定結果をもとにそれぞれに要する標準時間を算出
  3. 標準時間を参照に、日別・時間帯別・作業別に必要な人時を割り出す
  4. 上記をもとに、15分単位の作業指示表を作成・実施
  5. 計画作成や計画実施にために必要な改善研修も同時に進行
  6. 総労働時間の推移を検証し、改善効果を評価

同社の業務改善は、かなり教科書通りに進めています。こうした取り組みを1年間実施するというかなり根気が必要な作業です。しかし、結果として高い改善効果を得ています。

業務改善の効果

1年間の継続した取り組みの結果、人件費を8~14%削減に成功

事例URL:「改善実践事例【株式会社レデイ薬局】

事例3.株式会社五味八珍

改善のポイントと効果

ベテラン調理師の技術をマニュアル化し、品質向上と一定化を実現

抱えていた課題

チェーン展開する飲食店の場合、店舗ごとの「味の品質」を担保するという企業課題が付いてまわります。顧客は同じ味をもとめて訪れるわけですから、店舗ごとに大きな味の違いを出してはいけません。しかし同社では、そうした店舗ごとの味の違いが問題になっていました。加えて優秀な人材確保が難しい飲食業界において、人材育成も急務としていたのです。

具体的な取り組み

技術のマニュアル化を行う上でまず大切なのが、一部の優秀な人材のスキルを把握することです。そのために、同社はベテラン社員に業務改善の趣旨を説明し、調理技術に対するインタビューを行っています。特に注意したのが、隠された勘所やポイントを見極めるという点です。

単なる調理手順だけでなく、調味料を入れるタイミングや火加減など、料理には絶妙な要素が味を左右します。そうした技術を文章化することが、この取り組みの目的です。こうした情報をもとに調理マニュアルを作成しました。

さらに同社では、「認定制度」を設けることで社員の調理技術向上と、モチベーション向上を目指しました。商品開発部で開発された料理の出来場を100点として、これを基準に料理の盛り付けや温度、重量など様々な項目を判定し、一定基準以上であれば合格とする認定制度です。

社員向け、パート・アルバイト向け、指導用と3つの認定精度を設け、キャリアアップの場所を提供しました。

業務改善の効果

こうした取り組みの結果、同社では一般社員・パート・アルバイトのスキル取得と技術向上が迅速化し、提供品質が向上・一定化しました。さらに、マニュアルなどをオンライン配信で行うため、メニューが改訂されても、スムーズなスキル取得を支援しています。 

参考URL:「改善実践事例【株式会社五味八珍】

効果の出る業務改善を実施するポイント

今回紹介した業務改善成功事例から読み取れる実施ポイントは、現状分析を徹底することと、マニュアル作成時は現場社員へのインタビューを行うということです。

現状分析とは、単に業務プロセスを可視化するだけでなく、事例1のように改善対象となるモノや場所の現状把握を行うことも含みます。事例3においても明文化されていませんが、調理技術の高い従業員選定という、現状分析から行ったはずです。

マニュアルといのは、品質を維持しつつ最も効率良い仕事方法がそこに記載されていなければなりません。このため、スキルの高い従業員へのインタビューが有効です。

まとめ

いかがでしょうか?自社の境遇に似通っていたり、参考になる業務改善成功事例があれば幸いです。ただし、これらあくまで成功事例なので、参考程度に留めていくことが大切です。企業の数だけ業務改善があると言っていいので、成功事例を参考にした上で、自社にとって最適な業務改善について考えてみてください。

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