販売管理システムに求められる5個の要件

 2017.09.04  ビジネスプロセス改革推進室

販売管理」は、取引の起点です。顧客からの発注を受け、生産指示・出荷指示を行い、最後は代金回収のために請求情報を管理します。販売管理が無ければ、経営はたちまち立ち行かなくなってしまうでしょう。

そんな販売管理業務を根底から支えるのが「販売管理システム」です。手間と情報の多い業務なので、システム化によって効率良く行い、かつ多量の情報も簡単に管理することができます。

しかし、すべての販売管理システムが優れている、というわけではありません。販売管理システムには、求められる要件があります。その要件とは次の5つです。

≪販売管理システムに求められる5つの要件≫

  1. オンライン受注に対応し、受注業務を効率化できる
  2. 受注、出荷、請求など各種情報を素早くに確認できる
  3. 拠点ごとの情報管理、出荷指示が行える
  4. 業務形態に合わせた資料作成をサポートしている
  5. 多様な販売方式に対応できる

今回はこの、販売管理システムに求められる5つの要件を、詳しく解説していきたいと思います。

オンライン受注に対応し、受注業務を効率化できる

インターネットとコンピュータが普及したデジタル社会。企業の販売業務も、徐々にデジタル化しつつあります。これまで企業間取引と言えば、メールや電話、あるいはFAXで受注を行い、見積書や契約書を発行し、最終的に契約へと至っていました。

しかし、最近ではオンラインで受注を完了させる、「オンライン受注」という業務形態が徐々に浸透しています。つまり、顧客はWebサイト上で発注を行え、受注側はその内容に応じて、迅速に対処できるという業務形態です。

オンライン受注の最大のメリットは、顧客と受注企業、どちらにとっても業務効率化効果があるという点です。

顧客は使いやすい操作画面で必要な商品を発注し、その情報は迅速に受注側に届けられます。受注側はそのデータをもとに、見積書や契約書を発行し、かつオンラインでそうした書類のやり取りを行います。

こうすることで、取引業務が迅速に進む、双方にとって業務効率を大幅に向上するきっかけとなります。

受注、出荷、請求など各種情報を素早くに確認できる

販売管理業務で何よりも大切なことは「正確さ」です。受注情報を正しく入力したり、正しい出荷指示を出したりと、常に少しのミスも無く業務を遂行する必要があります。なぜなら、販売管理業務ではちょっとしたミスが、企業としての信頼が崩れることになるからです。

誤出荷や誤請求などのミスが発生してしまうと、顧客から「管理体制が整っていない」というマイナスなイメージを持たれてしまい、ミスが続くようならば取引自体が白紙になってしまいます。だからこそ、販売管理業務では少しのミスも許されません。

販売管理業務のミスを無くすためには、各種情報を素早く確認できる必要があります。受注情報、出荷情報、請求情報をリアルタイムに確認することができれば、ミスは大幅に低減するでしょう。さらに、受注情報を自動的に出荷指示へと反映させる機能があると、業務効率がアップします。

拠点ごとの情報管理、出荷指示が行える

複数工場が稼働していたり、商品ごとに倉庫がバラバラに存在する場合、拠点ごとの情報管理が必要になります。従来の販売管理業務では、それらの情報を適切に管理することが難しい状況にありました。拠点ごとに在庫情報や販売情報が分散してしまい、本社で一元管理することができなかったのです。

各拠点の情報を統合しようにも、情報の収集から加工を考えれば、かなりの手間と時間がかかってしまいます。このため。各種情報をもとに経営戦略を立てようとしても、リアルタイムな情報活用が促進しないという問題があったのです。

さらに、本社が各拠点に出荷指示を出す際は、メールや電話での指示が多かったため、出荷ミスも頻繁に発生していました。こうしたいくつからの問題から、販売管理システムは拠点ごとの情報を一元管理でき、かつ複数拠点に対して出荷指示が出せるものでなくてはなりません。

業務形態に合わせた資料作成をサポートしている

販売管理業務では、実に多くの資料作成があります。見積書、契約書、納品書、他にも様々な資料を作成します。これらの資料は、いくらフォーマットがあるといっても、Excelで作成するとなるとかなりの手間がかかります。

このため、販売管理業務では資料作成をサポートしてくれる機能が必要です。特に、頻繁に作成する見積書や契約書に関しては、取引先ごとにフォーマットが異なることも多いので、それらを登録した上で、迅速な資料作成が可能なことが要件の一つです。

契約書に関しては、電子署名と連携することで印紙税を削減できるというメリットもあります。

多様な販売方式に対応できる

一口に販売管理業務と言っても、その内容は業界業種によって実に様々です。先に紹介したオンライン受注を中心に行っている企業もいれば、メールやFAXによって受注業務を行っている企業も多いでしょう。従って、様々な販売方式に対応している要件の一つとなります。

また、製造業の場合、生産方式によって販売方式も変わってきます。

≪主な生産方式≫

  • 見込生産…市場分析と顧客分析を行い、企画・開発・生産をすべて提供企業が行う。大量生産。
  • 受注組立生産…基本モデルをベースに、複数のオプションを付けることである程度カスタマイズが可能。PCメーカーや自動車メーカーに多い。
  • 繰返受注生産…顧客が設定した仕様設計に応じて大量生産を行う。
  • 個別受注生産…用途の応じて異なる仕様設計を持つ生産方式。製造機械や情報システムが該当する。 

このように、生産方式が違えば販売方式も違います。販売管理システムは、こうした販売方式の違いにも対応しなければなりません。

販売管理システム選定で大切なこと

最後に、ここまで紹介した販売管理システムの要件を踏まえ、選定時に大切なことを紹介します。

販売管理システムを選定する上で大切なことは、業務プロセスの理解と明確な要件定義です。販売管理業務は企業によって異なり、複雑な構造をしている場合が大半です。このため、まず販売管理の業務プロセスを明確に理解していないと、自社にどういった販売管理システムがマッチしているか、が不透明になってしまいます。

加えて、明確な要件定義も大切です。販売管理業務にある現状課題を見極めた上で、対応策を考え、それに応じた機能要件を定義していきます。本記事で紹介した5つの要件はあくまで基本的なものなので、企業独自に定義した要件が必要です。

まずは、販売管理の業務プロセス全体を理解し、その上で自社に最適な要件を提議していきましょう。

まとめ

要件に沿った販売管理システムを選ぶことで、販売管理業務を効率良く行い、QCD(品質、コスト、納期)の向上を目指すことができます。そのために、ここで紹介した要件にプラスして、自社独自の要件を提議していきましょう。

業務プロセスを理解するためには、BPMN(ビジネス・プロセス・モデリング表記)など、ワークフロー図を作成するフレームワークを活用するといいでしょう。その上で、自社に最適な販売管理業務を再構築し、自社に最適な販売管理システムについて考えてみて下さい。

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BPECを用いた業務改善プロジェクトの進め方

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