「働き方改革」でも働き方が一向に変わらない本当のワケ

 2019.10.16  ビジネスプロセス改革推進室

今年の春から施行が開始された「働き方改革関連法」。ちょうど半年ほど経過したことになりますが、皆さまの会社では社員の働き方に大きな変化は生まれていますでしょうか?

前回、「働き方改革関連法」が施行開始されて3ヶ月後の状況を考察してみましたが、今回も引き続き「働き方改革」に関する企業の取り組み状況を取り上げ、改めて「働き方を変えること」の本質について考えてみたいと思います。

「働き方改革」の実態について

「働き方を変える」ことの本質を考えるにあたり、大変興味深い最新の調査結果を見てみましょう。下記のグラフは今年9月に企業の従業員に対して実施された、「働き方改革」に関する意識調査の結果(以下、ワークポート社調べ:https://www.workport.co.jp/)になります。

ここで左のグラフは、自身が勤務する会社の制度や規則に変更があったか、の質問に対する回答ですが、少なくとも半数近くの回答で変更が「あった」と答えています。そして実際に変更のあった具体的な制度や規則については、残業時間削減に関するものが最も多く、その他ではフレックスタイム制やテレワークの導入など、いわゆる働く時間(ハード面)の改革が散見される結果となっています。

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一方、右のグラフでは、働き方改革開始後に自身の働き方は変わったか、の質問に対して「改善された」と回答した人が約10%程度に留まり、逆に「変わらない」「悪化した」との回答が合計で約90%近くにものぼる結果を示しており、「働き方改革」のデメリットの部分が明らかになった形となっています。実際のその中身はというと、「改善された」との回答では残業時間減少により業務効率化が進んだとする意見が挙げられたのに対し、「悪化した」との回答からは強制的な残業時間削減により余裕がなくなったとする意見が多く出たことによるもの、ということのようです。

以上のことから、「働き方改革」による残業時間削減や有給休暇の取得義務化により、無駄な時間を減らし仕事の効率化という変化が見られるようになった一方、働き方改革開始後も自身の働き方は変わらないと回答した人が大多数という結果になり、「働き方改革」による実際の変化を感じられていない人が非常に多いことが伺えます。

働き方を変えることの本質

このように「働き方改革」を実践している企業が多いにも関わらず、実際の従業員の働き方があまり変わっていない、という現象が起きているわけですが、ここからは本状況の本質が何たるかを一段深掘りしていきます。

前述した通り、広く行われている一般的な「働き方改革」によるデメリットとして、残業制限や休暇取得推進の結果、社員に対して一層の負担を強いている、ということが挙げられます。これは、仕事の量を調整すること無しに「働く時間」ばかりを社員から搾取することで、結果的に人手不足を助長させ、更に業務効率を悪化させる、という負のスパイラルを生み出していることに他なりません。

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このことは従業員の「働き方を変える」ことで業務を効率化し、社会全体として働きやすい職場を増やす、という大きな目標から逸脱した状況になっていると言わざるをえません。

多くの企業が実施している「働く時間を削減する」というよくある施策は、もはや「働き方改革」ではなく単なる「休み方改革」に過ぎません。本当に必要な「働き方改革」は、文字通り「働いている間の時間」をいかに有意義かつ効率的に過ごせるようにするのか、にフォーカスをあてるべきであると筆者は考えています。

短絡的に「働く時間」を減らしても業務が効率化される、ことは絶対にありえないので、残業時間を制限することよりもまず実施すべきは「働いている時間」の業務をいかに効率化し、生産性を向上させるかに焦点をあてることです。逆の言い方をすると、効率が上がれば業務時間は短縮され、結果的に残業削減や休暇の取得に繋がる、という流れが生まれるものであり、現在多くの企業が取り組んでいる対応とは発想の転換が必要であるということになります。

尚、「業務をいかにして効率化するか」を考えるにあたっては、本サイトで様々な業務改善や見える化の手法をご紹介しているので、内容を是非参考にしていただきたいと思います。

まとめ

以上より、「働き方改革」の本質とは「働いている間の時間をいかに良くするか」であり、それはすなわち「業務改善」である、ということをご理解いただけたのではないかと思います。

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「働き方改革」というキーワードだけが先行しがちな世の情勢ですが、今一度、本当に実施すべき改革の本質について考えてみてはいかがでしょうか?

御社にご訪問し業務改善のお手伝いをさせていただきます。

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