生産管理業務の内容とよくある課題

 2017.09.07  ビジネスプロセス改革推進室

生産管理は、生産計画の作成に始まり、製品の出荷まで携わる、いわゆる「製品の流れの最初から最後まで」を追う仕事です。非常にやりがいのある業務から、製造業の中でも人気の高い仕事となっています。

では実際に、生産管理の業務プロセスとはどういったものでしょうか?生産管理によくある課題と共に解説していきます。

生産管理業務の主な内容

生産管理の業務内余は、非常に多岐にわたります。製造業では経理部や営業部など、実に多くの職種が存在します。その中でも、生産管理はトップクラスの業務数と言ってもいいでしょう。その主な内容とは、次のようなものです。

≪主な業務内容≫

  • 経営計画や販売計画にもとづき、出荷計画と生産計画を立てる
  • 生産に必要な能力(生産能力)を算出・提出し、予算を得る
  • 予算に応じた治工具の手配、並びに仕入先選定を行う
  • 生産能力に応じて人員を手配し、生産の段取りを立てる
  • 受注に対する納期回答を行う
  • 生産に応じた資材調達を手配する
  • 品質管理と連携し、品質の維持と改善を行う
  • 生産状況全体の進捗を管理し、問題があれば都度対応する
  • 標準原価の設定と、実際原価との差異分析を行う
etc…

 

いかがでしょうか?ざっと挙げただけでも、生産管理の業務内容は実に多岐にわたります。企業規模によっては、これらの業務が各部署に分散していることもあれば、生産管理部門のみで実行することもあります。

ただし、一見生産に関わるほとんどの業務を行っているように思えても、生産管理の仕事で重要なのは「部署間の調整」です。作成した生産計画に応じて、必要な生産能力を各部署に手配し、日程を調整し、生産がスムーズに行われるようにサポートします。

このため、生産管理は製造会社の「潤滑油」とも言われています。

生産管理の仕事は、生産方式によって違う

製造業には、複数の生産方式があります。実は、生産管理の仕事は、会社が行っている生産方式によって異なるという特徴があります。

ライン生産

ライン生産とは、コンベアで製品を移動させながら、各工程に応じて組立や部品取り付け、加工などを行うことで製品を生産していく方式です。一般に「見込生産」と呼ばれる、大量生産はこの

ライン生産によって製造されます。

ライン生産では、生産数に応じた生産能力を正確に把握、生産計画に対応できるよう迅速に手配することが大切です。

セル生産

セル生産とは、1人または複数人の間で、1個の製品を完成させる生産方式です。ライン生産のように1一人が同じ作業を繰り返し行うのではなく、1人で複数の作業を行うのが一般的です。多品種少量生産に適した生産方式で、製造に高いスキルが必要な場合にも適しています。

セル生産では、各従業員のスキルを見極めた上で、適材適所で人員配備を行うことが大切です。

ロット生産

ロット生産とは、一度に決められた製品を生産し、在庫として保管します。その間に、別の製品を同じ生産能力で生産することで、生産能力の少ない環境での大量生産を可能にするための生産方式です。

ロット生産では、どの人員や設備を使って、異なる製品を生産するかを考えることが大切です。

個別生産

個別生産とは、受注があった段階で生産手配を行い、一つ一つオーダーに合わせて生産していく方式です。オーダーメイドの製品はほとんどがこの個別生産であり、会社によっては受注から調達手配を行う場合もあります。

個別生産では、正確な納期回答を行うこと、さらに迅速な生産手配や調達手配などで、納期を守ることが大切です。

この他にも、「繰返し受注生産」など様々な生産方式があります。生産管理は、そうした生産方式によって、業務内容も異なるのです。従って、異なる生産方式において、それぞれ何に重点を置けばいいのか?を考える必要があります。

生産管理業務の課題

業務数が多ければ、課題も多いのが生産管理です。生産管理の仕事に就く人の中には、課題の多さに重圧を感じ、潰されそうになってしまったり、部門間の板挟みになることも少なくありません。そこで大切なのは、生産管理の課題を明確に把握し、適切な対策を取ることです。

製造ラインや部門ごとの、生産負荷を標準化することが難しい

生産計画に応じたスムーズな生産を実現するために。あるいは、従業員や部門間の不公平を無くし、フラストレーションの溜まらない職場にするためには、製造ラインや部門ごとに生産負荷を標準化することが大切です。

しかし、そもそも各所の生産負荷を可視化することが難しく、故に標準化も難しい課題の一つです。

手配漏れや誤発注が発生することがある

人が業務を行っている以上、生産の手配漏れや誤発注などが発生するリスクは常にあります。こうしたリスクを低減するために、上長による承認や、二者確認などがあります。しかし、これらの承認・確認作業は、多くの手間を生みます。

生産管理の効率化を図るためには、こうした手間の排除が課題の一つだと言えます。

不良率管理が適切にできず、「ムダ」が無くならない

不良品とはいわば「製造のムダ」です。たとえば原価2,000円、販売価格1万円で生産している製品の場合、不良品による損失は原価の2,000円だと考えられがちです。しかし実際には、1万円の販売機会を逃していることになるので、原価2,000円+販売価格1万円で、合計1万2,000円の損失です。

こうした製造のムダを排除するために不良率管理を行おうとしても、原因特定が難しかったり、そもそも不良率を適切に管理できないといった課題があります。

データをもとに生産計画や調達計画を立てたつもりが、状況に即していない

生産計画や調達計画は、経営計画や販売計画といったデータにもとづき作成されます。しかし、データそのものが間違っていたりすると、正確に作成したつもりの生産計画や調達計画が機能しなくなります。

生産管理では、こうした問題が起こらないよう、常に信用できるデータを参照できる環境が必要です。

部署間が対立関係にあり、調整が難しい

営業部、製造部、生産技術部など、製造に関わる複数の部署が、協力関係ではなく対立関係になってしまうことは、よくあるケースです。こうした環境において、生産管理は各部署の板挟みになりやすく、精神的に追い詰められる場合があります。

各部署とのコミュニケーションが円滑に行えない

さらに、生産管理自体が、各部署と円滑にコミュニケーションできないという状況も少なくありません。これは、部署間のコミュニケーション環境が整備されていなかったり、コミュニケーション方法が確立していない状況でありがちな課題です。

生産管理の課題を解決するヒントは、システム化

いかがでしょうか?今回は、生産管理の業務内容とよくある課題について紹介しました。生産管理の課題を解決するために大切なことは、業務のシステム化です。つまり、生産管理システムを導入したり、それに則したシステム開発を行うことで、生産管理業務を効率良くし、数々の課題を解決します。

「部署間が対立関係にある」という課題に対しては、システム化ではなく、各部署の業務内容を互いに理解させるということが大切です。各部署業務内容、業身課題を知ることで、幾分か譲歩する感情も芽生えます。

また業務全体のプロセス改善を行うため際には、ビジネスプロセスを見直すところから始める企業も多く出てきています。

今後、生産管理システムを導入する、あるいは開発するという企業は、「生産管理システムに求められる6個の要件」をご確認ください。

BPECを用いた業務改善プロジェクトの進め方

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