業務プロセスモデル作成の方法と、BPM活動に最適な種類とは?

 2017.07.17  ビジネスプロセス改革推進室

業務プロセスモデル」とは、組織内の業務の流れや手順をモデル化、すなわち図として表記したもので、ビジネスプロセス管理(BPM)活動において重要な要素の一つです。ちなみに業務プロセスのモデルを作成することを「モデリング」と言います。

モデリングを行うことで業務ごとの流れと部門間をまたいだプロセスの繋がりを可視化し、早急な課題発見などに役立てます。「現状把握課題発見解決」というプロセスを繰り返していくBPM活動では、迅速かつ各関係者間で「共通言語」として機能する業務プロセスモデルが大切なのです。

今回は、そんな業務プロセスモデルの種類と利用方法、そしてBPM活動に最適なモデリングについて紹介していきます。

業務プロセスモデルの種類

業務プロセスモデルにはグラフィカルなものと、テキストベースで作成するものがあります。2つのタイプの違いは、人間が理解するための業務プロセスモデルか、コンピュータが理解するための業務プロセスモデルか、です。

グラフィカルな業務プロセスモデル

≪BPMI(ビジネスプロセスモデリング表記)≫

BPMIは世界標準(ISO19510)にもなっているモデリング方法で、少ない記号で複雑な業務の流れを表すことができます。このため専門的な知識は必要なく、特別な経験がなくとも業務プロセスモデルを作成できることから広く普及しています。

また、システム上で作成したBPMIモデル図は、BPELに直接落とし込むことができるのでシステム開発時間を短縮することができます。

≪EPC(イベント駆動プロセスチェーン)≫

EPCは基本的なモデリング方法で、Microsoft Office製品のVisioを使用している方にとっては馴染みにある業務プロセスモデルを作成することができます。ただし、部門間をまたがる複雑な業務プロセスを描くことは少し難しいので、あくまで部門内や個人レベルでのモデリングに向いています。

≪DFD(データフロー図)≫

DFDはデータの流れに着目して、グラフィカルな業務プロセスモデルを作成することで、システム開発における要件定義などに活用するモデリング方法です。

≪UML(統一モデリング言語)≫

オブジェクト指向分析、設計においてシステムをモデリングするための手法です。システム開発の現場においては事実上標準にもなっており、システム開発者にとっては馴染み深いモデリング方法です。プログラムを前に図式として業務プロセスを整理し、かつチーム内でコミュニケーションを取るために必要とされます。

テキストベースの業務プロセスモデル

≪BPEL(ビジネスプロセスモデリング言語)≫

BPELは複数のアプリケーションを機能を自動的に、順々に利用し、タスクを処理・実行していくプロセスを記述するための実行言語です。BPMIとの互換性が高く、BPM活動の現場では一般的に使用されているモデリング方法の一つです 

≪XPDL(プロセス定義言語)≫

BPM製品のデータファイルを相互変換できるようにすべく、200210月に策定されたプロセス定義言語規格の一つです。よくBPELとは対比して紹介されることが多いですが、BPELXPDLもそれぞれに特徴が異なるので、本来は各メリットを用いてシステム開発が行われます。

モデリングを行う意義とは

冒頭で業務プロセスモデルについて「モデリングを行うことで業務ごとの流れと部門間をまたいだプロセスの繋がりを可視化し、早急な課題発見などに役立てます」と述べましたが、さらに具体的にその意義について触れていきます。

そもそも、業務プロセスモデルを用いてなぜ、業務ごとの流れとプロセスの繋がりを可視化しなければならないのか?各部門の業務ならば、当該部門に所属している社員が十分に理解しているので、わざわざ可視化する必要はないはずです。

にも関わらず可視化するのは「各部門が日々行っている業務を再認識するためではない」ということがわかります。

では、他部門の業務についてはどうでしょう?あるいは部門間をまたがる業務プロセスの関係性については?自身の部門の業務を理解していても、それ以外のところまでを熟知している社員はほとんどいません。経営者ですら、業務プロセスモデルとして可視化しなければ、自社業務プロセスの全体像を明確に理解することは難しいでしょう。

そして業務プロセス上の問題とは、部門間をまたがる業務プロセスの繋がりなど、普段は意識しづらいところに問題が発生することが往々にしてあります。

こうした問題を把握するためも、業務プロセスモデル作成は重要なのです。

その他の理由で言えば、現状をしっかりと把握し、As-Isモデル(現状の業務プロセス)をベースにTo-Beモデル(将来的な業務プロセス)を描くために一度可視化することが大切になります。

BPM活動において最適な業務プロセスモデルとは

先ほど業務プロセスモデルの種類についていくつか紹介しましたが、BPM活動においてその方法を一つに統一する必要があります。ただし、グラフィカルな業務プロセスモデルとテキストベースの業務プロセスモデルは分けて考える必要があるので、少なくとも前者の業務プロセスモデルは一つに統一しなければなりません。

理由は「関係者間の共通言語として機能させるため」です。

BPM活動では促進チーム(あるいは担当者)を始め、各部門の責任者や組織の幹部、または経営者など多くの人間が関わるプロジェクトとなります。それらすべての人間が、業務プロセスモデルを見て同じように理解しなければなりません。

もしも、業務プロセスごとに異なったモデリング方法を用いていると、関係者が業務プロセスを理解するのに苦労をしたり、関係者ごとの解釈に差異が出てしまった、プロジェクトの一貫性が無くなってしまいます。

だからこそ業務プロセスモデルは関係者間の共通言語として機能し、かつ習得が難しくないものを選ぶのがベストなのです。

BPM活動にはBPMIが最適

そして、BPM活動に最適な業務プロセスモデルとは、BPMIです。BPMI20045月にバージョン1.0が公表され、まだ歴史の浅いモデリング方法です。しかし、だからこそ様々なモデリング方法や記述言語などのいいとこどりをした、使いやすいモデリング方法として仕上がっています。

世界標準になっていることからも、BPMIが如何にBPM活動において最適だということがわかります。

また、BPMIBPELとして直接システムに落とし込むことができるので、細かくスピーディなPDCAサイクルが重要と言われているBPM活動に向いていると言えます。

まとめ

企業がBPM活動を上で業務プロセスモデルは重要です。如何に素早く、正確にモデリングを行うかでその後の結果は大きく変わってきます。従って業務プロセスモデルを作成するときはやみくもに取り掛かるのではなく、まずはBPM活動のゴールを策定し、そこから逆算して必要な業務プロセスのみを可視化していきます。

とは言っても、企業が持つ複雑な業務プロセスを完全に人手で作成するのは困難です。時間短縮しつつ正確な業務プロセス図を作成するためにも、BPMシステムをご活用ください。BPMシステムは企業のBPM活動を支援し、効率的かつ効果的な改革を実現するためのITツールです。

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