業務改善の第一歩として「業務を可視化する」というのはかなり常識的になっているように思えます。
ただ、「業務を可視化する」とか「業務を見える化する」とかは、かなり以前から行われておりまして、今ではバズワードになっているのではないでしょうか。
それは業務が見えても、そこから先には進まなかったことが原因のように思われます。
それでは業務が見えただけで業務の改善はできるのでしょうか?
業務の可視化はレントゲンみたいなもの
毎年定期的に健康診断を受診したり人間ドックをやったりしていると思いますが、必ずやっているのがレントゲン撮影ですね。
そこで質問です。
素人がレントゲン写真を見て、悪いところを発見することができるでしょうか?
業務を可視化して見えるものは、レントゲンで例えるなら肋骨が何本あるかなど、まさに見えているそのものを理解するのみだと考えられます。
「取り調べ室の可視化」などもありますが、これは取り調べが適正に行われているか、監視カメラで確認するようなことだと思います。
これもまさに、見てわかるものです。
医者がレントゲン写真を見ると悪いところに気がつくと思います。
業務プロセスを可視化して、問題が見える人も同じように専門家だということです。
でも医者は100%見落としなく悪いところを発見しているのでしょうか?
そもそもレントゲンは、「カシャと写真を撮り、悪そうなところを見つけ出す」こんな感じではないでしょうか。
業務の問題抽出も簡単に業務を可視化して悪そうなところ見つけ出す。
言い方を変えれば、悪そうなところの当りをつけると言った方がいいでしょう。
医者ももしかしたら悪そうだと思った箇所を精密検査したら、実は何ともなかったということはあると思います。
でも、レントゲンを撮らなければ、悪い箇所も良い箇所も全部を検査しなければなりません。
繰り返しになりますが、レントゲンとは簡易に悪そうなところの当りをつけるものだと言うことです。
ですから業務も、より簡易に可視化をして悪そうなところの当りをつけることが業務改善への近道だと思います。
レントゲンを撮ったら次にすることが業務改善への道
では次に、医者は専門家ですから悪そうなところがわかります。
業務改善に精通していない人はどのように悪いところを見つけるのでしょうか?
これもレントゲン写真に例えるなら、このレントゲン写真から「黒く影になっているところを探しなさい」と言われたら見つけることができるかもしれません。
つまり問題の発見とはこのようなもので、どこを見たらいいのか見方がわかれば、問題のありそうなところに当りをつけることができます。
では、どこを見たらいいでしょうか?
例えば、
- 業務量が多いというのは何か問題があるからかもしれない
- 業務が属人化しているというのは業務上のリスクがあるのかもしれない
- コアと思われる業務量が著しく少ないのは問題があるかもしれない
- マネージャークラスが単純作業を行っているのは問題かもしれない
など、見るべきポイントの仮説を立てます。
もっと簡単に言うと可視化をすると以下の情報にフォーカスを当てます。
- 業務量の多いもの/少ないもの
- 属人化しているもの
- スキルの高いもの低いもの(低いものはアウトソースを念頭に置くなど)
- コストの高いもの
もちろん、業務量調査やスキル調査や属人調査などが行われていることが前提になりますが。
まとめ
業務の可視化とは、単に業務プロセスが見えるだけではなく、業務量や遂行スキルやコストなどの見える化も必要だということです。
そこから先が、それら見えたことを改善するというプロセスになります。
以下のようなアプローチが考えられます。
- アンケート調査などを利用して極力簡易に業務を可視化する
- 問題仮説を立てる
- 仮説に基づいて業務プロセスを確認し問題の原因を探る
このようにすると業務が見えると問題が見えるようになります。
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