政府が推奨するテレワークでみえてきた ~BCPには業務の「見える化」と「改善」で備えよ!~

 2020.03.06  ビジネスプロセス変革ポータル編集部

昨年末から今年に掛けて全世界的に新型コロナウィルスが日に日に拡大してきており、皆様の会社でもさまざまな対応に追われているのではないかと思います。

筆者の周りでも多くの企業で在宅勤務(テレワーク)の実施や、不要不急の外出・打ち合わせを制限するなど、緊急的措置を迫られているケースが少なくないようです。

この在宅勤務(テレワーク)の実施については、従来より災害等に備えたBCP対策の一環として規定していた企業であればスムーズに実行に移すことができたものと思われます。一方、十分に準備が整っていない企業の場合は、緊急での対応が取りづらいといった企業もあることでしょう。

今回はこのような時節柄だからこそ、万が一の際に事業活動を維持・継続するために必要なポイントについて「業務改善」の観点から考えてみることにします。

事業継続計画(BCP)の対応状況について

大規模地震などに代表される自然災害や、今回の新型コロナウィルス、流行性インフルエンザなどのパンデミックに対する企業の対応は、一般的にBCPとして策定されるべき内容になります。

特に2011年に発生した東日本大震災直後には、日本国内の多くの企業でBCPの一環として何らかの対応を緊急的に検討・整備を進められてきたかと思います。

内閣府が平成29年度に公表した国内企業に対するBCPへの取り組みに関する調査結果を見ても、国内大企業のうち約6割が、また中堅企業の約3割がBCPの策定を実施済みであるようです。

また、実際に災害を被った企業に対する調査では、いわゆる備蓄品(水、食料)や災害用品などの常備品のに加え、安否確認や相互連絡のための電子システム(含む災害用アプリ等)の導入が高価被害を受けた際の有効な取り組みだったと回答があったようです。

いずれにしても、これらの取り組みは何かが起きてから検討・対応するのでは遅く、事前の準備が欠かせないものであり、継続的な見直しが必要な課題であると筆者は考えています。

BCPの策定に「業務の見える化」が必要なワケ

事業継続分野における国際標準の規格であるISO22301では、事業を脅かす潜在的な脅威を特定し、事業活動による利益を保護するため対応力強化の枠組みを構築することが重要である、としています。さらに、このような枠組みを構築することによるメリットの1つとして重要業務を把握し、業務フローを見直す機会を得ることができる、といった点も挙げられています。

逆に言うと、事業継続計画を策定するためには、自社業務の洗い出し・把握と、業務フローの見直し作業が必要であることを意味しています。つまり、BCP対応とは事業に潜むリスクを事前に把握し、万が一の際にも適切に対応するための施策ですから、そもそも自社の業務全般を把握できていることが前提となるわけです。

改めてこのように見ていくと、業務改善のための「業務可視化」というのは、さらにその先に事業継続計画を策定するための重要な要素の1つなのだと考えることができます。

先に述べた事業活動を続けるための対応力強化というのは、現状を見直した上でリスクに対して「耐性の高い」業務プロセスへと改善していくことに他ならないのです。

たとえば、今回の新型コロナウィルス拡大の件では、社員に対して在宅勤務によるテレワークを推奨するといった方針を打ち出す企業が報道等でも大きく取り上げられています。このテレワークについても、在宅勤務に適した職種や業務の洗い出しと把握を事前に実施しているからこそ、何かが起きた際にもすばやく実行できる施策なのではないでしょうか。あるいは、自社の事業を継続し利益を保護するために業務フローを見直し、在宅勤務に適した業務へと改善していった活動の成果であるとも言えるのかも知れません。

まとめ

以上より、事業継続計画の策定において業務の「可視化」や「改善」が重要なポイントになる、ということをご理解いただけたのではないかと思います。

事業継続計画の策定において業務の「可視化」や「改善」が重要なポイント

近年、気候変動による地球規模の自然災害や今回の新型コロナウィルス問題など、企業を取り巻くリスクへの対応は企業にとって今後ますます大きな経営課題の1つとなっていくことでしょう。

今回の問題が収束した暁には「業務改善」というものを大きな視点で捉え、企業として前向きに取り組むきっかけにしていただくとよいのではないでしょうか。

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