コンサルタントに聞く—ビジネスプロセス改善の極意

 2017.07.13  ビジネスプロセス改革推進室

皆さんは自社のビジネスプロセスの改善のためにどのような施策を講じていますか?「改善(KAIZEN)」は日本企業が独自に作り上げてきた文化であり、多くの企業が日々ビジネスプロセスの改善に努めています。

ただし、日本企業だからといって全ての企業がビジネスプロセス改善に成功しているわけではないということを、皆さん理解しているかと思います。だからこそ、専門の業務コンサルタントが存在しているのです。

ビジネスプロセス管理(BPM)」という言葉をご存知でしょうか?これは1990年代に流行したBPR(ビジネスプロセス再設計)から派生した業務改革手法で、現在ビジネスプロセス改善を成功させる上で重要な手法として注目されています。

BPMソリューションなるITサービスも多く提供され、コンサルタントも多様に存在します。

今回はビジネスプロセス改善のコンサルタントに聞く、改善の極意を紹介します。

コンサルタントが心得るビジネスプロセス改善とは

ビジネスプロセス改善を専門としたコンサルタントは、当然ながら改善を成功へと導くノウハウを持っています。「成功のための心得」と言ってもいいでしょう。ここではその心得について紹介していきます。

目的、目標を曖昧にはしない

ビジネスプロセス改善に取り組む企業の中には、目的と目標が曖昧な「とりあえずやってみる」という企業が少なくありません。

例えば皆さんが「野菜作り」に挑戦してみると考えてください。「とりあえずやってみよう」という気持ちで種を植え、適度な水をあげ野菜を成長させてみます。しばらく経過して出来上がった野菜を見て、果たして誰が「成功だ」と判断できるでしょう?

単に家庭で野菜を作ってみるだけなら、実が成った時点で成功だと言えるでしょうが、それをビジネスとして確立させるには出来上がった野菜の「状態」が最も重要です。これは、予め目的と目標を明確にしておかなければ判断することはできません。

つまり、ビジネスプロセス改善においても施策を展開する前に、改善の目的と目標を明確にしておかなければ、成功しているか否かは判断できないのです、

成否が判断できないということは継続的な改善ができず、結果プロジェクトを失敗へと導いてしまいます。 

現場に聞くだけでは業務可視化はできない

「現場業務は担当者に聞け!」とはよく言う言葉ですが、果たして担当者に業務を聞いたところで業務可視化が実現するのでしょうか?答えは「No」です。

確かに属人化した業務を現場担当者に聞くことも重要ですが、ビジネスプロセス改善において重要なことは「組織間、部門間、そして担当者間にまたがるプロセスの繋がりを可視化する」ということです。

この「プロセスの繋がり」を可視化するには現場担当者に聞くだけでは不十分です。そして、ここを深く掘り下げていくことで隠れた問題を発見することができます。

可視化とは「見えないものを見えるようにする」

上記の心得に補填すると、可視化とは「見えないものを見えるようにする」という意識を持つことが大切です。例えば現場業務についてはある程度組織で把握しているものであり、わざわざ現場担当者に聞く必要がないケースも多々あります。

明らかに時間の無駄になるような作業は避け、現場担当者に聞いても可視化できないものを可視化するという心掛けを持ちましょう。

5W2Hで業務を捉える

業務指示書や企画書の作成、あるいは報連相などを行う上で必須のフレームワークと言えば「5W2H」です。「When(いつ)」「Where(どこで)」「What(何を)」「Who(誰が)」「Why(なぜ)」「How much(いくらで)」「How many(どれくらい)」を表す5W2Hは、入社間もなく誰もが上長から教わるものですね。

この業務の基本でもある5W2Hはビジネスプロセス改善でも適用されます。

5W2Hは複雑かつ高頻度に発生する業務プロセスのモデリングにおいて、下図のように活用されています。

 

5W2画像挿入

引用:「BPMで、確実に効果を生み出す極意

社内に原因はないか?と追及する

ビジネスプロセスに何らかの問題がある場合、原因は往々にして社内に存在します。しかし、多くの企業が自社業務を疑わず外部に原因があると考えているのです。自社業務を疑うということは「自己否定をする」ということにも繋がるので、確かに難しいことかもしれません。

いえ、もしかすると「原因は社内にあるかもしれない」と理解しながらも、外部に原因を追求することで面倒事を避けているのかもしれません。

ビジネスプロセス改善を実践し、事業戦略と実業務の乖離を埋め、人件費削減や業務効率化などの効果を本当に得たいのであれば、まずは自社業務から疑ってください。

人が変わるきっかけが自分自身の中にあるように、会社が変革するきっかけも社内にあるのです。

問題発見の基本は「現場に聞け」

「現場に聞くだけで問題発見はできない」と述べておいて、「問題発見は現場に聞き」とは矛盾していると思うでしょう。確かに業務プロセスの繋がりに隠れている問題発見は現場に聞くだけではできません。ただし、現場担当者が抱えている問題は現場に聞くのが最も近道です。

問題を現場にヒアリングする際は「この仕事簡単ですか?」と、多少漠然として質問を投げかけてみてください。何か問題があれば何らかの反応が必ずあります。その際は、次の6つの視点で問題の原因を探ってみましょう。

  1. ビジネスルールが不明確なせいで停滞・遅延する業務はないか
  2. 本来業務ではなく代行業務を担っている認識からくる問題はないか
  3. 個人のスキルに依存している問題はないか
  4. 慣習や伝統により生じている問題はないか
  5. 人手では限界にきている業務の問題はないか
  6. 部門間の連携が限界にきている業務の問題はないか

最後に大切なのは、PDCAサイクルを回していくこと

ビジネスプロセス改善において最終的に大切なのは「PDCAサイクルを回すこと」です。BPM実践においてコンサルタントが必ず口を揃えて言うことが「継続的に改善を加えていくことが大切」ということです。

1990年代に流行したBPRでは継続的に改善するという概念がなく、多くの企業がたった一度の劇的な業務改革によって失敗に陥りました。そして、BPMでは何よりも継続的な改善を重視しています。

スモールスタートでビジネスプロセス改善の効果を確かに感じつつ、継続的に改善を加えていくことでいずれ全社的な業務改革へと至ります。

独自にビジネスプロセス改善を実施する上でも、必ずPDCAサイクルを意識してください。

まとめ

いかがでしょうか?BPMコンサルタントが実践している業務改革のポイントは、基本的なもので言えばそう多くはありません。もちろん、細かいポイントがいくつもあり、それも成功要因の一つとなっています。従って、ビジネスプロセス改善を成功させたいと願うのであれば、一部コンサルタントの強力を仰ぐことも大切でしょう。

BPECを用いた業務改善プロジェクトの進め方

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