手軽で効果大!生産性向上に役立つツール7選

 2021.07.30  ビジネス改革推進ポータル

手軽で効果大!生産性向上に役立つツール7選

生産性の向上は、すべての企業が抱える共通課題です。しかし、生産性を向上させるためにはさまざまなアプローチが想定されるため、どこから手を付ければよいかわからず停滞している企業も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、生産性を向上させるポイントや、生産性向上に役立つ7つのツールを紹介します。

生産性向上ツールを選ぶ基本方針

生産性の向上に役立つツールは数多くあります。しかし、そうした無数のツールの中から自社に適した製品を選ぶには、「生産性とは何か」「生産性の向上とは、具体的にどのような取り組みを意味するのか」を最初に正確に把握しなければいけません。

そもそも生産性とは、「どのくらいのリソースを投入して、どのくらいの成果を生み出せたか」を数値化した指標です。ここでいう成果とは、例えば企業が生産した製品の量や店舗での売上高、あるいは付加価値(粗利益額)などを指します。他方、リソースとは、そうした成果を挙げるために企業が投じた資本や労働力のことです。リソースを「インプット」、成果を「アウトプット」とも言い換えられます。生産性の数値は、「アウトプット÷インプット」で算出されます。

ごく単純な例を挙げれば、1日100個のケーキを作るためにA店は4人、B店は5人の従業員が必要だったとしましょう。この場合、A店の生産性は「100÷4=25」、B店の生産性は「100÷5=20」となり、「A店はB店より生産性が高い」とわかります。

数学的な観点からいえば、生産性を高めるには「分子(アウトプット)」を増やすか、「分母(インプット)」を減らすことが必要です。先のケーキ屋の例でいえば、B店がA店と同等の生産性を得るためには、5人で1日125個のケーキを作れるようになる(アウトプットを増やす)か、あるいはA店と同じように4人で1日100個のケーキを作れるよう業務改善する(インプットを減らす)必要があります。もちろん、従業員を減らしつつ、ケーキの生産量を増やして両取りを狙うのもありでしょう。

とはいえ、これまで通りのやり方を続けて、ただ「頑張れ」と従業員を鼓舞するだけだと生産性は上がりません。生産性向上に取り組むためには、上記のように生産性をしっかり数値で可視化しながら、その生産性(数値)を高めるためのツールなどを導入し、具体的な対策を講じることが必要です。

「インプット/アウトプットのどちらかにアプローチする」・「両方から一気にアプローチする」。このどちらが適切かは状況によります。そのためにも、「この2つの側面に対して、どう有効なのか」という観点から、最低なツールを選定できるようになっておきましょう。

1.アウトプットを最大化するツール

「従業員数や従業員の労働時間を変えずに、今まで以上の成果をアウトプットできるようにする」という方針を採用する場合、アウトプットを最大化する施策が必要です。具体例としては、製造現場であれば大規模なIoTツールを導入したり、自社データの管理・共有業務について積極的にクラウド環境化したりするなどが挙げられます。あるいは、適切な従業員教育によってノウハウを共有し、従業員一人ひとりの生産力を向上させることも有効でしょう。

長時間労働は概して生産性を悪化させるため、「各従業員の労働時間を増やさない」ことを前提として徹底しつつ、アウトプットの増大を目指すことが重要です。特に製造業などでは、大規模なツールの導入により生産性向上を目指すことになりますが、それがかえって労働量の恒常的な増加を招かないよう注意しなくてはいけません。したがって、生産性の向上に取り組む際は、後述するインプット(労働量)の低下策や、そのためのツール導入も検討する必要があります。

2.インプットを最小化するツール

インプットの最小化は一般に「業務改善」や「業務効率化」と呼ばれ、多くの場合は「業務効率化用のツール」を導入することで実行されます。それゆえ、生産性向上のために何から手を付けるべきかわからない場合は、まずは「長時間労働を是正する」ツールの活用がおすすめです。実際、内閣府の「平成29年度 年次経済財政報告」によれば、多くの国や企業が、長時間労働の是正により労働生産性の向上を実現しています。
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je17/pdf/p02023.pdf#page=1

インプットを減らす具体的な取り組みとしては、例えば生産に直接つながらないノンコア業務をツールで自動化したり、アウトソーシングしたりする施策が有効でしょう。これらの施策を通して、自社の従業員がコア業務以外について、なるべく労力を割かない環境をつくることが大切です。

また、内閣府など国の機関は、企業が労働者の「仕事とプライベート(家事・育児・介護など)との両立」を支援することで、労働生産性を向上させることにも高い関心を持っています。つまり、テレワークの導入をはじめとした「働き方改革」を企業が実現していくことも、生産性向上に向けた効果的な施策になり得るのです。ワークライフバランスに優れた職場環境は今後、社会的に労働人口の減少が進む中で、企業にとって人材確保のためのアピールポイントにもなるでしょう。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/esri/archive/bun/bun199/bun199g.pdf

近年は、こうした取り組みに対する助成金・補助金制度も充実しており、場合によってはそれらをツールの導入費用に割り当てることも可能です。そのため、こうした補助金の利用の可否も、ツール選びの指標にするのがおすすめです。

生産性向上を狙えるツール7選

生産性向上を実現するためには、具体的にどのようなツールを導入すればよいのでしょうか。大規模なIoTツールの導入などに躊躇する場合は、基本的にはある程度の規模を持ちつつ、導入のしやすさも兼ねたツールを選定するとよいでしょう。以下では、中程度の規模で導入しやすく、着実なインプット削減やアウトプット上昇へつながるツールを紹介していきます。

Microsoft Azure

「Microsoft Azure」は、Windows OSやOfficeアプリなどのビジネスツールで有名な、Microsoftが提供するクラウドサービスです。これにより、Azureの名前を冠する多くのツール・サービスや、ほかのMicrosoftサービスを組み合わせて、自社に最適な生産環境を整えられます。例えば、製造現場でAzureを導入すれば製造過程の自動化や、リモートでの製造・管理体制を実現できるでしょう。

また、Azureはサプライチェーン全体の管理や、マーケティング・販売業務の効率化にも効果的です。Azureを使いこなすためには専門スタッフをそろえるか、Microsoft Learnなどを利用した人材教育が必須です。しかし、上記のような効果の高さから、Azureはトヨタや三菱など多くの製造業者で導入されています。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/

OpenText ECM ソフトウェア

「OpenText ECM ソフトウェア」は、カナダに本拠を持つグローバル企業OpenText社が提供するツールです。「ECM」とは「Enterprise Content Management」の略称で、企業などが業務に使用する文書ファイルなどデジタルコンテンツを効率的に管理することを意味します。

OpenText ECMを活用することで、企業は「自社のネットワーク全体に蓄積された膨大な情報を、それを必要とする人やシステムへ迅速に結び付けること」が可能です。OpenText ECMはシステム内の情報をコンテンツごとに分類管理し、そこから新しいインサイトを収集します。さらに、各情報はリスク判断され、自動的に保持方針が適用されるので、コンプライアンスの保持も効率化されることでしょう。

OpenText ECMは、ERPやCRMなど個々のビジネスツールとも連携でき、例えばSAPやMicrosoft製品とも統合可能なプラットフォームとして提供されています。また、多くの機能を搭載しているにも関わらず、シンプルで直感的なインターフェイスを備えているのも魅力です。こうした優れたUIは導入や運用をスムーズにし、高い成果を上げることに貢献します。

HubSpot

「HubSpot」は、CRMを中核とした総合的なプラットフォームです。「CRM」とは「Customer Relationship Management」の略称で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。その名の通り、CRMでは企業が抱える顧客に関係したあらゆる情報を一元管理できます。

HubSpotでは、自社サイトへユーザーを呼び込んで顧客化していくマーケティングソフトや、取引に必要な雑務を自動化する営業用ソフト、顧客サポート用ソフト、顧客一人ひとりの体験を向上させるソフト、顧客データを社内で適切に管理・共有するためのソフトなどが提供されています。

HubSpotを活用し、これらのソフトを組み合わせることで、煩雑になりがちな大量の顧客データの扱いや顧客対応業務を効率化しつつ、新たな成約や契約更新というアウトプットへつなげることが可能です。
https://www.hubspot.jp/

WinActor

「WinActor」は、NTTグループのNTTデータが提供するRPAです。「RPA」とは「Robotic Process Automation」の略称で、ロボットにより日常のノンコア業務やルーチンワークを自動化することを意味します。RPAによって業務効率化することで、従業員はコア業務に専念しやすくなり、またコストの削減なども実現できるでしょう。

そして、こうしたRPAの中でも国内トップシェアを誇るのがWinActorです。WinActorは導入に際し、社内ですでに利用しているシステムやアプリケーションを改修する必要がなく、すぐに運用を開始できる点が魅力です。

なおNTTデータは、WinActorや関連ソリューションを使いこなせるようになるためのセミナーも積極的に開催しています。RPAに関心がある方は、こうしたセミナーを事前に受講してみてもよいでしょう。
https://winactor.com/

UniteBase

「UniteBase」は、完全にノンプログラムな開発環境を構築できるWebデータベースソフトウェアです。UniteBaseを提供しているのは、ワープロソフトの「一太郎」などで有名な株式会社ジャストシステムです。

優れたUIを持つUniteBaseは、業務システムの開発・改修・運用を直感的に行えるため、工数やコストなどインプット面の削減に寄与します。プログラムなどの専門知識を必要とせず、誰でも簡単に業務システムを作れるため、現場担当者は自社のIT部門や外部の会社を介することなく、自分達のニーズに即したシステムを直接開発できます。

UniteBaseは外部データベースのデータも自在に取り込めるなど、高い拡張性を持つ一方、標準搭載されている機能だけでも稟議申請や決議業務のワークフローを電子化でき、大きな効果を発揮します。
https://www.justsystems.com/jp/products/unitbase/

商品情報管理(PIM)

「PIM」とは「Product Information Management」の略で、日本語では「商品情報管理」と訳されます。PIMは文字通り、企業が保有する各種製品の関連情報(マスタ情報)や、販売・プロモーションに必要な情報(販売情報)を管理するためのツールです。

PIMを活用すれば、企業は膨大かつ複雑になりがちな商品情報を一元的に管理し、営業やマーケティング活動を通して効率的にアウトプットへとつなげられます。主要なPIMとしては、株式会社エクサが提供する「Contentserv」などが挙げられるでしょう。

PIMで一元管理されている情報は、Webサイトやカタログ、各種アプリケーションともシームレスに自動反映されます。これによって担当者の作業量を大幅に削減しつつ、顧客・ユーザーに質の高い体験を提供することが可能です。この意味では、PIMはインプット削減とアウトプット増大の両方に有効なツールと言えるでしょう。その性質上、PIMは多くの商品をさまざまな販売方法で提供している企業にとって極めて有用です。
https://www.exa-corp.co.jp/digital-business/solutions/pim.html

サイボウズOffice

「サイボウズOffice」は、サイボウズ株式会社が提供する、社内の情報共有やコミュニケーションを円滑にするグループウェアです。「グループウェア」とは、さまざまな機能がワンパッケージでまとめて提供されているツール・サービスのことを意味します。

サイボウズOfficeでは、メールや掲示板をはじめ、スケジュール管理やファイル管理、ワークフローや報告書など多彩な機能が使えます。自由に業務アプリを作成できる「カスタムアプリ」機能も搭載されており、使いこなせればさまざまな面からインプット削減・アウトプット増大を狙えるでしょう。

サイボウズOfficeは、日本の中小企業に明確にターゲットを絞って開発・販売されており、触りやすいインターフェイスなどで好評を博して、導入実績も豊富です。スマートフォンでの利用にも対応しているので、社外からも簡単に利用できる点もメリットと言えます。
https://office.cybozu.co.jp/

まとめ

本記事では、生産性の向上を実現するためのポイントと、おすすめのITツールについて解説しました。生産性を向上させるためには、インプットを減らすかアウトプットを増やす必要があります。従業員の教育などももちろん有効ですが、人を育てるには時間がかかりますし、個人差も避けられません。その点、ツールの導入は一定のコストこそかかりますが、非常に手軽で効果的な手段と言えます。自社の環境において、そのツールが「インプット削減/アウトプット増大にどのように有効か」という観点をしっかり持って導入すれば、より効果的に生産性を上げられるでしょう。


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