業務棚卸シートとは

 2017.10.03  ビジネスプロセス改革推進室

「業務棚卸」は、経営者または従業員自身が、年間を通じてどれくらいの業務を行っているかを認識するための作業です。単に「どんな業務があるか整理する」だけでなく、一つ一つの手順を整理したり、業務にかかる時間を正確に把握するために活用します。

ひいては、正確な業務棚卸が、効果の高い業務改善に繋がります。

そこで今回は、一般社団法人日本能率協会(JMA)が提唱する、業務棚卸シートをいくつか紹介していきます。各シートの正しい使い方をマスターして、業務改善にぜひ活用してください。

業務体系表

「業務体系表」は、部門ごとの業務を目的別に分類して、その業務が扱う対象や業務内容を簡潔に表すために使用します。

≪業務体系表の記入例≫

業務体型表.png

このように、「大分類」には業務の大きなかたまりを書き出し、「中分類」にはさらに細かく目的別に業務を書き出します。「小分類」は業務手順に沿って時系列に書き出し、「業務タイプ」欄では中分類書き出し時に、基本業務と管理業務、どちらに該当するかを記載します。

基本業務とは、経営の基本活動に直結する業務で、欠かすことのできないものです。一方の管理業務は経営の基本活動には直結しないものの、実施することで基本業務の効果を高める業務です。

この業務体系表は、同じ部署で複数の従業員に作成してもらうのが良いでしょう。なぜなら、従業員間で認識している業務範囲にズレが発生していることが多いためです。

例えば「支払処理」の業務の場合、入金処理後の確認は業務に含まないと考えている従業員もいれば、入金確認まで行って完了すると認識している従業員もいます。業務体系表の作成は、こうした従業員間の認識のズレを排除するという効果もあるのです。

業務量調査シート

業務量調査シートは、先に紹介した業務体系表に繋げて、年間発生件数と作業時間を把握するためのシートです。

≪業務量調査シートの記入例≫

業務量調査シート.png

 基本としては被調査者に対し、業務体系表の中から自分が日頃行っている業務を探してもらい、業務別に発生件数とかかった時間を思い起こし記入させます。それらの数字にあまりにバラつきがある際は、必要に応じて実測を観測・記録します。

年間発生件数の算出方法については、下記の式に従ってください。

発生件数「日」(記入数×245)+発生件数「週」(記入数×49)+発生件数「月」(記入数×12)=年間発生件数

※「日」の年間発生件数は、年間休日を一般平均の120日として算出しています。

このシートの中でも特に重要なのが「備考」欄です。「②1件あたりの平均処理時間(分)」では、作業一つあたりかかる時間(分)の平均を記入しますが、業務によってはこの数値に大きなバラつきが発生する可能性があります。その際は、「備考」欄にしっかりとその旨を記載しましょう。

業務マップ

業務マップも業務体系表に繋げて作成するシートの一つで、担当者ごとの業務件数や業務時間の分布状況を把握できます。

≪業務マップ記入例≫

業務マップ.png

 業務マップで大切なのは「見方」です。どこをどう見るかによって、業務量の負担が分かるようになっています。

≪業務マップの見方≫

業務マップの見方.png

まとめ

ここで紹介した業務棚卸シート以外にも、使用できるシートはたくさんあります。大切なことは、業務棚卸の目的に応じて使い分けることです。今回の3シートは最も基本的かつ汎用的なシートなので、業務棚卸の際はぜひご活用ください。

「業務棚卸」は、経営者または従業員自身が、年間を通じてどれくらいの業務を行っているかを認識するための作業です。単に「どんな業務があるか整理する」だけでなく、一つ一つの手順を整理したり、業務にかかる時間を正確に把握するために活用します。

ひいては、正確な業務棚卸が、効果の高い業務改善に繋がります。

そこで今回は、一般社団法人日本能率協会(JMA)が提唱する、業務棚卸シートをいくつか紹介していきます。各シートの正しい使い方をマスターして、業務改善にぜひ活用してください。

また、具体的に自社の業務分析を検討されている方には、業務の可視化を行う「BPEC」や業務プロセスを見直す「今どこ診断」などがおすすめです。

お気軽にご相談ください。

BPECを用いた業務改善プロジェクトの進め方

RECOMMEND関連記事


RECENT POST「業務改善」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!