業務改善コンサルは何をしてくれるのか?

 2017.08.04  ビジネスプロセス改革推進室

業務改善のために、コンサルティングを依頼する企業も少なくありません。社内に第三者視点を取り入れることで、業務改善を促進しよう、というのが大方の理由です。あるいは、社内での業務改善がまったく効果を出さなかったため、泣く泣くコンサルティングを依頼するという企業もいるのではないでしょうか。

これから業務改善コンサルティングを依頼しようという方は、「業務改善コンサルティングは何をしてくれるのか?」という疑問を持っている場合が多いかと思います。そこで今回は、業務改善コンサルティングがしてくれること、を紹介します。

業務改善コンサルティングがしてくれること

そもそも業務改善コンサルティングとは、業務改善のノウハウを持たない企業に対し、その支援を行うというビジネスです。このため、業務改善における基本の作業に変わりはありません。もちろん、独自のノウハウを持っている業務改善コンサルティングをいますが、基本としては同じでしょう。

1.業務の可視化

業務改善を進める上で、まずは業務の可視化が大切です。コンサルティングでも、まず業務プロセスの可視化から始めます。その手法は依頼するコンサルティングによって様々ですが、BPMNという手法を使って、業務を可視化する場合が多いようです。

BPMN(ビジネス・プロセス・モデリング表記)とは、特定の図や線によって業務の流れや、業務内容を記述するためのものです。国際標準(ISO19510)にもなっていて、日本BPM協会も、BPMNによる業務可視化を推奨しています。

多くのコンサルティングがBPMNを使用する理由は、国際標準になっていることから、関係者間の共通言語として利用できるためです。業務可視化のための規格が統一されていないと、関係者ごとに異なる業務プロセス図を作成してしまい、その統合のかなりの手間がかかってしまいます。

このため、BPMNなど規格化された業務可視化を採用するのです。

2.業務問題の特定

可視化した業務全体を見渡しながら、どこに改善ポイントがあるのかを特定します。いわゆる問題特定です。主に、ノウハウや経験にもとづきながら、業務問題を特定していきます。

3.原因追及

次の手順では、各問題に対する原因追求を行っていきます。原因追及のためには、ロジックツリーやバリューチェーン分析など、いくつかの業務分析手法を用いるのが基本です。ロジックツリーとは「決定木分析」とも言われ、一つの問題からいくつもの枝分かれした原因追及を行っていきます。これにより、深い原因追求と、複数の原因特定が可能です。

バリューチェーン分析とは、顧客に価値(商品やサービス)が届くまでのプロセスを一つの鎖として、全体を把握するための分析手法です。細かいバリューチェーン分析で顧客に価値を提供するまでのプロセスを短くできれば、業務効率アップやコスト削減に繋がります。

4.改善案の立案

改善案の立案は、依頼企業と一緒に進めていく場合がほとんどです。

5.効果測定

実施した改善案は、リアルタイムに効果測定していくことで、業務改善の成否を評価します。評価の結果、業務改善が成功でれば現場に定着していき、失敗ならその経験をもとに、品質の高い業務改善を目指していきます。 

業務改善コンサルティング会社の選び方

業務改善コンサルティングを依頼する上で最も大切なのが、優良なコンサルティング会社を選ぶことです。コンサルティングによって業務改善を促進する場合、このプロセスで業務改善成功の5割以上が決まる、と言ってもいいでしょう。

1.自社業界を熟知したコンサルティング会社を選ぶ

極端な話、自動車製造業界を熟知したコンサルティング会社が、アパレルファッション業界の業務改善に取り組んでも、高い成果は上がりません。ノウハウを上手く応用することで成果を上げられるコンサルティング会社もあるでしょうが、そうしたケースは非常に稀です。

ですので、「餅は餅屋」といったように、自社業界を熟知したコンサルティング会社を選ぶことが、最も基本的なポイントになります。

2.実績は参考程度に留める

コンサルティング会社を選ぶ上で、各社の実績を確認するのはいいことです。実績の中に自社境遇に似た企業があれば、少なくとも、同じ業界でのコンサルティング経験があると判断できます。しかし、実績がすべてと考えるのは危険です。

例えば似通った境遇を持つ企業への、コンサルティング経験があったとしても、自社とその企業では、そもそもの組織体制や業務内容が異なるためです。従って、コンサルティング会社の実績は、参考程度に留めておくことが大切です。

3.自社担当者を見る

自社にとって最適なコンサルティング会社を選ぶ上で、担当者を見るということも大切です。なぜなら、自社業界に対し実績があり、最適なコンサルティング会社と判断しても、担当者によってその効果が異なってしまう可能性があるからです。

極端に言えば、新任担当者は社内での融通が利かないため、自社への業務改善対応に遅れが生じる可能性があります。ただし、新任担当者だからといって必ずしもダメなのではないので、担当者が業務改善についてどれくらい熟知していて、そのノウハウを持っているかが需要です。

BPMソリューションと業務改善コンサルティング、どちらが良いのか

業務改善コンサルティングへの依頼を考えている企業の中には、ビジネスプロセス管理(BPM)ソリューションの導入も同時に検討しているという企業もあるでしょう。では、BPMソリューションを導入するのと、業務改善コンサルティングを導入するのとでは、どちらがいいのでしょうか?

ノウハウを蓄積したいか、外部に任せたいか

BPMソリューションを導入することと、業務改善コンサルティングを依頼すること。この2つは、社内で業務改善を進めるか、外部からのリードで進めるかの違いがあります。しかしもっと重要な違いは、ノウハウを蓄積するかそうでないかの違いです。

BPMソリューションとは、社内での業務改善を促進するため、業務可視化や問題特定など手間や時間のかかる作業を、効率良く行うためのものです。さらに、対策実施後の監視や効果測定を行うこともできます。

つまり、業務改善を効率良く行い、高い効果を得るための基盤を整えることができます。加えて二次産物として、ノウハウの蓄積という効果が生まれます。業務改善のノウハウが社内に蓄積されちくことで、別事業やグループ会社にも適用でき、組織全体の業務改善を促進することが可能です。

一方、業務改善コンサルティングに依頼した場合、高い業務改善効果は望めるものの、社内にノウハウが蓄積していきません。よく、「コンサルティング会社から盗め」という言葉を聞きます。しかし、コンサルティング会社もビジネスなので、重要なノウハウを盗むことは困難です。

まとめ

業務改善コンサルティングへ依頼する場合は、今回紹介した選定ポイントを押さえつつ、「社内にノウハウは蓄積しない」ということを念頭に依頼を行うことが大切です。BPMソリューションを活用するだけのリソースがある場合、社内に業務改善ノウハウを蓄積するために、BPMソリューション導入の検討をおすすめします。

BPECを用いた業務改善プロジェクトの進め方

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