次世代型EDI、B2B マネージドサービスと言う選択肢

 2019.02.23  ビジネスプロセス変革ポータル編集部

デジタル環境の普及に伴い、多くの業務アプリケーションのクラウド化が進んでいます。

企業間取引などEDIをはじめとしたデータ連携プラットホームについても、新たな局面を迎えていると言えます。EDI取引においても新たな選択肢として「マネージドサービス」が注目されています。

本記事では、企業間取引で利用されるEDIシステムの実情や課題についてご紹介し、EDIにおけるマネージドサービスのあり方についても触れてみたいと思います。

EDIとは

EDIとはElectronic Data Interchangeの略称で、企業が行う取引の電子データ交換をサポートするシステムを指します。
企業の様々な取引や業務プロセスにおいて発生する電子データ連携を取り扱い、取引をスムーズに完結させるシステム全般を網羅しています。

また、EDIはWebサービス初期段階でその親和性の高さから、大半がWeb-EDIとして普及・発展を遂げてきました。コンピューティング技術の進化に伴い処理能力が格段に上がり、ネットワークのインターネット化により、様々なトランザクションが電話回線からインターネット回線の利用に変わることで、Webサービスが発達し、従来型EDIのからWeb型EDIへと移り変わり、取り扱うデータ量も飛躍的に増えて続けています。

EDIの現状

世界各国との企業間取引、つまりEDIのデータ連携における、現状とはどのようになっているのでしょうか?

EDIは取り扱うデータの種類が業務に直結する受発注データや請求など取引に関連するものが多く、社外システムと接続する必要性上、多様化する接続形態や変化の著しいセキュリティ面の考慮など、様々な要素で構成され、それぞれが非常に重要な役割を担っています。

(1)セキュアな通信インフラが必要

システム担当者はネットワークの選定から始まり、社内で使用するための通信機器(モデムやルータの手配)、またはセキュアなインターネット接続を実現する環境構築が必要となります。

(2)多様な接続プロトコルの対応

取引の形態や相手先の環境にあわせるため、専用のVANへ加入したり、VPNによる経路暗号や認証基盤の構築が必要となります。
また、連携される業務データ、発注情報、出荷情報、請求/支払、在庫情報、銀行取引など、国や業界によりデータのフォーマットやプロトコル(接続方式やインターフェース)が異なるため、それぞれの形態に合わせて対応していくことになります。

(3)国内のみならず、海外対応も必要

日本から海外に進出する企業、海外から日本に進出する企業にとって、これまでとは異なる方式でのインターフェース開発などの課題が多く発生します。
例えば、北米であればANSI、欧州であればEDIFACTが主流であるとか、海外の金融機関であればSWIFTが業界標準と言っていいですが、国内であれば全銀を使わなければいけないといった複数の接続手順への対応が必要です。

EDI構築には専門の知識が必要

電子・IT業界で利用されるRosettaNetでXMLベースですが、日本ではEIAJが広く利用されているケースなどもあり、多種多様な通信プロトコルやEDI標準が存在します。
そのため、EDIの知識がなければ、新たな取引先や接続インターフェースの開発は非常に困難になります。

また、近い将来、国内の既存の取引先においても、ダイヤルアップ接続の廃止や次世代標準への移行が徐々に進むため、取引先が決定めたインターフェース方式と先方のプロジェクトスケジュールにあわせて順次対応していく必要があります。

取引品目が多い企業や輸出入など海外との取引が多い事業の場合、この多様性は飛躍的に多くなります。各種接続インターフェースと対応できなければ、取引が開始できず事業そのものに影響をきたす場合もあり、ビジネス面においても非常に重要な役割を担っています。そのため、専門エンジニアによる体制の整備が必要になります。

EDIのWebサービス化、SaaS化の流れ

EDI取引に重要となるデータ連携の手順や接続プロトコルの多様化は、サービスの専門性を高める結果ももたらしています。

各企業においては、EDIの専門知識を持った専任または兼任の担当者以外にも、ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク等の各種エンジニアが携わり、数名体制で運用してるケースが多いと思います。特にグローバル企業であれば、ビジネスを拡張に伴い、24時間体制のシフトを組んだり、それぞれの国で現地対応できる体制を整えているかもしれません。

そこで現在では、EDIのWebサービス化やクラウドプラットホームを活用したSaaS型サービスを提供する専門のEDIサービスやサービス提供事業者を利用するケースが増えてきています。

EDIの「マネージドサービス」と言われるEDIに特化したサービスの特徴としては、

  • 最新のクラウド上の単一基盤で提供すること
  • 世界中どこからでも均一なサービスを受けること
  • 基盤(ハードウェア、ソフトウェア、データベース、ネットワーク等)といったインフラの管理が不要
  • 経験豊富なエキスパートによる運営で安定したサービスが受けられること

など、数々のメリットが挙げられます。

24時間365日システム運用・監視サポート、多言語サービスデスク、国内外の取引先接続支援・管理まで包括的に支援する完全アウトソーシング型のサービスも提供されており、多くの企業が抱える「迅速なITへの対応」や「固定費の削減」といったニーズや課題に対応しています。

B2Bマネージドサービスとは?

自社グループ企業の国内・海外の各拠点からも、取引先の国内・海外からも、VAN経由であっても、直接接続も可能です。まだ、EDI化できない取引先、中小企業や新興国へはWeb入力、ファイルのアップロード・ダウンロードでも、連携が可能担っています。

パソコンがないビジネス現場へは、FAXを利用することも可能で、様々な方式に対応し変換、連携することで、企業バックエンドシステムの 「データ連携を標準化」し、必要なデータをシームレスに「集約化」できるのが特徴です。

また、24時間365日システム運用・監視サポート、多言語サービスデスク、国内外の取引先接続支援・管理までを包括的に支援するといったクラウドサービスのメリットを最大限活用することが可能です。

「B2B向けマネージドサービス」
EDI-Managed-Service

シームレスな情報連携イメージ

EDIにおいて、もっとも重要なポイントの1つとして、シームレスなデータ連携が挙げられます。
例えば、ERPシステムだけをみても、自社の海外拠点ではすべて同じシステムを使っているとは限りません。

物流を管理するシステムはさらに拠点数以上あるかもしれませんし、グローバル各国・各拠点の受発注データと販売計画、各倉庫のWMS/WCSが管理する在庫や入出荷データ、限られた地域で利用されているTMS、洋上在庫なんていう要望があるとフォワーダや輸送会社からのステータス情報を集約し、自社のコアシステムが読み取れる形式に変換・連携するには、EDIが活用できます。

海外含めたシステム統合プロジェクトは、ハードルが高くバイリンガルで業務とITを理解するリソースも必要、費用もかかります。

マネージドサービスを利用することで「より安く、グローバルに、迅速に」データを集約することができます。各拠点は業務システムは変更することなく「安定状態」のままで統合でき、社内基盤からは、シングルポイントに接続し、コアシステへの連携を実現します。

マネージドサービスを活用したシームレスな情報連携
EDI_Managed-Service-Framework

EDIサービスの将来像

テクノロジーの革新は日々進化しており、すでに構築されているシステムインフラに影響を及ぼすばかりでなく、業務フローやビジネスのあり方そのものにも、抜本的な変化が起きる可能性があります。

実際に、キャッシュレスの支払いが消費者に普及したり、センサー技術とビッグデータ活用による様々な予兆検知、AR/VRなどを活用した保全業務スタイルの変化など、テクノロジーの変化に伴う新たなビジネスや業務形態の変化は加速度的に進んでいます。

今後のデジタル革新は、人類有史以来行われてきた変化よりも早い速度で今後15年間に技術が進化すると予想されるています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。フィンテックやブロックチェーンなど新しい技術に注目が集まり、新たなサービスやビジネスが誕生する中、従来からある企業間取引を支えるB2B マネージドサービスも、今後非常に大きな変化を遂げるポテンシャルがあるサービスプラットホームと言えるのではないでしょうか。

ビジネスの速度が早まり、IT技術が貢献する割合がますます高まっている現代において、EDIシステムの適切な選択は、今後の企業の生命線とも言えます。

クラウド型サービスは、単にインフラの運用管理負荷の軽減に止まらず、機能エンハンスのスピードや新たな接続プロトコルへの対応など、ビジネスの成長に合わて、サービスを拡張することが容易です。

各企業が目指すデジタルトランスフォーメーションをサポートする大変有効なサービスと言えるのではないでしょうか。

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